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ねがい*ごと

第6章 優しい貴方


「この子は…この子はねっ……ヒク…ぅ」


ほんとは


もうとっくにわかっていたのかも知れない。


思い出すのが辛いから。


ずっと自分を許せなかったから。


違う、この子は違うって言い聞かせていたんだ。


優矢と別れる決心がついたのも


それが一番の理由だった……。


「優矢、私どうしたらいいの?…この子…私の子だわ」


「なんだって?」

「3年前私の不注意で流産してしまった、あなたと私の子なのよっ!!」

「まさかっ…」

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