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淫乱なあの子

第4章 生意気年下転校生

そんなことより早く帰ろうと思い、中庭付近に差し掛かったところで誰かに腕を掴まれた。


中庭は裏門に続く道で普段は全く人がいない。それもあって少し驚きながら振り返るとそこには見たことがない男の子がいた。

…この子噂になってる転校生だ

彼の容姿を見てすぐにピンときた。


サラサラな襟足の長い栗色の髪にシュッとした鼻筋
色白でピンク色の薄い唇、少し青みが掛かったハッキリとした二重の目

中性的な顔立ちが正に美少年、と言った感じだった。


でもそんな転校生の彼があたしに何の用なの?


「…なにか用でも?」

「フフッ…や、すみません。白嶺美弧センパイですよね?噂通り綺麗だなと思って」


噂通り

ということはあたしがそういう人間だってことも知ってるのね。

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