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腹黒ドS王子の愛する人

第10章 溢れる思い

この前、どうして葵は泣いた?



どうして俺を見るとそんなに泣きそうな顔をするんだ。








お前が俺を避けたのに、期待させるようなことするなよ......。






これ以上、お前に執着させるな.....







「終夜本当に変よ。どこかで休む?」






美和子が俺の腕を引っ張る。


俺はそれを振り払って背を向けた。






「今日は新しくオープンしたこの店舗の指導確認で仕事で来ただけだ。プライベートなことはしなくていい。」






待ってよ!と後ろで声がするが足を止めずに歩く。







最近、美和子が何かしらの考えを持って俺に近づいているのは分かってる。






けど俺は戻るつもりはない。

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