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腹黒ドS王子の愛する人

第22章 秘書の恋人

アイツを探して走っているうちにいろいろなことを思い出した。あの頃から、変わらなかったもの。





「友喜!!!!」



「ひ、いらぎ、さん...」




目に浮かんだ涙が、キラキラと光る。ほら、またその真っ直ぐな瞳。




「ったく、足はえぇ....!!おっさんをあんまり走らせんなよ。」


「ご、ごめんなさい...」




俺の顔を見るなり逃げ出しそうだった友喜の腕を掴み乱暴に引き寄せる。




ポタポタと涙を流しながら、それでも俺のことを好きで仕方ないと訴える熱い瞳。



チームを背負って戦うお前のこんな姿、俺しかしらない。そうだろ?




「泣き虫友喜クン。」


「はぁ!?」



あの頃、真っ直ぐ俺を追いかけてくるこいつに。


どうやら俺は転がり落ちるように惚れ込んでしまった。

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