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腹黒ドS王子の愛する人

第5章 波乱の幕開け

「ちょっと葵、慧に言うのだけはやめて....」


案の定顔を真っ青にして震えている。


「ふん、慧さんなら絶対俺の味方だし!今から呼んでやる!!」



「まじやめて!!!!」




そんな兄ちゃんの願いも虚しく俺はケータイで慧さんに電話をかける。



ツーコールで電話の向かい側から綺麗な声が聞こえる。




「もしもし?葵くん?どうしたの?」

兄ちゃんと違って落ち着いた声。やっぱ優しい!




「急にごめんなさい。兄ちゃんがうざいんで回収に来てください。」


「チッ、わかったよ。今暇だから行くよ。」



そういうとブチっと音が消え電話が終わる。


舌打ちが聞こえた気がする。気のせい気のせい!!



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