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箱……護

第2章 取調室の悪魔


「ひっ!!こ…これ…」


俺は、写真から距離を置いた―――――――…




全裸の女性の写真なのに…


手足が無いだけで…




得たいの知れない…グロテスクなものに見える…





「あ…あぁ…恵美―――…恵美―――――――――…恵美…恵美…愛しているのに…全て…愛しているのに…」




有馬は、その写真を見つめ…



うっとりと涙を流した―――…





しかし…



この写真が…遠藤 恵美…



切断面は、縫われ……


止血のためか…きつめに細いベルトでしばられている…


足も同様…



「この…状況で…遠藤 恵美を…保護したんですか?!

つーか…生きていたのですか?」




俺は、梅木さんに問い詰める…



「――――…恵美は…生きていましたよ…

僕を愛してくれた…

僕の愛も―――…受け入れてくれた…」




写真を指でなぞる有馬は…

この世の終わりの様な表情をする――――…








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