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箱……護

第4章 入りたい…箱


僕は……


ふらふらと――――…


有馬の収監されている場所まで足を運ぶ…





もちろん…



彼に…

俺を食べてもらうため――…




監守が…何人かいたが……





記憶に無い――――――…











「―――――…有馬…」




「あ…刑事さん―――…

こんばんは…僕に何か用ですか?」



有馬は、美しく……


牢獄の中にいるのに…



輝いてみえた…




「――――…貴方に…捧げに来ました…



俺も…貴方の一部になりたい…」





有馬は、一瞬驚いた顔をしたが…



立ち上がり…俺に近づき…


鉄格子から手を伸ばした…




「…媚薬…ないから…痛いよ?いいの?」



甘く優しい声―――――…



「…一つになれるなら…」



俺は…監守の持っていた鍵で…



有馬の独房に…入った―――…





俺は――――――――…



捧げる…身も心も…




そして…有馬と言う…



美しい【箱】に…



入るのだ……



しかも…監視カメラと言う…


データの【箱】に…


愛を記録することになる…








こんな幸せがあったなんて…






俺は、有馬に出会えて…




ホントに良かった――――…





俺は、手にしていた包丁を…



有馬に渡し――――――…




キスを貰った――――――…










【完】―――――――…







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