Beautiful Love
第5章 優人 side
こいつはマジで面白い。ちょっと話しただけでそう感じた。
黒木だっけか?は、終始驚いていたがすぐに怒って平手打ちをかまして来やがった。
セックスしたことあるか聞いただけなのに。面白れぇ奴。
あいつがファーストキスすら済ませてないことには酷く驚いた。
あの時はただ、最悪最低俺様保健医っつってきた黒木を黙らせようと思って、キスしようと思ったんだ。
ファーストキスだったらマズイから念のため聞いたらまさかの初めて。それには俺もビックリっつーか、半分笑えてさ。
”帰って”
その言葉を聞いた時俺はチクリと胸が痛んだ。きっとストレス症状だ。うん。
「~~~~付き合ってよ。」
俺は長い前置きの後、黒木に告白した。展開早えぇと思ったけど作者が手短にとか言いやがったから仕方なく。
絶対断られる、そう思ったけのにあいつの答えはまさかの”考えときます”。
そこまではまだいい、まだ。そっからだ問題は。
俺は調子に乗って黒木のファーストキスを奪おうと思った。
無断キスは嫌われると思ったからあいつに了承とったんだ。そう、了承。イエスだったら俺から軽くキスする、ノーだったら俺は何もしない、・・・その筈だったのに……。
あいつにはイエスもノーも言わず、あいつからキスしたんだ。黒木から。
顔を真っ赤にして言い訳するあいつに俺の理性は遂にふっとんだ。男の限界だったんだよな。
舌を絡める官能的なキスを楽しめば、ぎこちない動きであいつも必死に答えてきた。
あの瞬間から俺はあいつに捕まったんだ、抜け出せることのない黒木夏美に。
優人side end