
DAYS
第33章 交接 -deep night- ANOS×M
『潤、潤…。』
『ん、んぅ…。
あ、俺、飛んじゃってたんだ…。』
『起きる?お風呂行こっか。』
『うん、行く。
あ…ってて。』
夢の片隅で聞こえてくる声は
馴染みの声。
よく知ってる2人の声。
『大丈夫?ごめんね、調子乗った。』
『大丈夫だよ。
いっつもこんな想いしてたんだね、
受け入れる側って…。』
『俺は慣れちゃったからなぁ…。
ほら、お風呂行こ。』
立ち上がろうとしているらしいが
体が辛いのか、うんうんと唸る声が聞こえる。
バタンと音がした。
『あー…。やっぱり立てないか。
俺、タオル持って来てたから
タオルで。拭くだけでもいい?』
『うん、ありがと。』
『体、かなり痛いでしょ。
ラグでヤっちゃったし…。』
『大丈夫だって。
そのお陰でさ、やっと欲しいものが
手に入ったんだもん。』
『ふふ…そうだね。
長かったなぁ。翔ちゃんから始まって
4年くらいかかったんじゃない?』
『やっと、みーんな俺のものだもん。
俺、頑張ったよ。』
『うん。増々好きになった…。
俺の欲しいものも、ぜーんぶ
手に入ったんだもん。』
『3人とも、絶対に離さないから。』
『えー?俺はー?』
『ふふ、嘘だよ。
雅紀のこと、愛してるからね…。』
『俺も愛してるよ…。』
月も出ない日に愛を誓う2人は、
危険な香りを漂わせて…。
もうすぐ夜が明ける。
-end-
