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家政婦ノオシゴト

第7章 亀裂

彼の腕の中は何故か心地良い…。
だが怒りを忘れたわけじゃない。私は彼を突き放した。

少し冷静を取り戻した私は試してみた。

「…湊……私、妊娠…したの…」

湊の顔には感嘆符が表れていた。

「……俺の子?」

私は黙って頷いた。

暫く沈黙が流れた。


「…茉莉華はどうしたいの?」

「…わかんない」

「……そっか。…慰謝料、払っとく。後、もう俺の家に仕事に来なくて良いよ。子供も、産むの嫌ならおろして良いから。」

「…うん。」

それから私を家まで送ってくれた。

帰る時、一言も喋れなかった。


そして玄関に着いた時、私は湊を呼び止めた。

「…湊」

「…何?」

「…何でもない。」

「そっか」と言って帰ってしまった。

私…湊に何を言って欲しかったんだろう…。

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