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ペットではなく家族です。

第7章 葉子の場合



寛一「仕方ないだろう、今彼女いないし
迫られたら」

葉子「シューッ!!」

寛一「悪かったって、ごめん」

葉子「…」

寛一「本当、そっくりだな」


葉子はやきもち妬きで怒らすと結構怖い
名前だけでなく性格までも
彼女そっくりで…


寛一「…葉子が葉子だったらいいのに…
なんてそれは人間のエゴだよな」

葉子「…」

寛一「本当に…」

葉子「…」


葉子を枕元に置き
葉子に触れたまま眠った寛一

30分くらい寝るつもりが1時間近く
眠ってしまい飛び起きた寛一
だけどその時…


寛一「…?」


手の平に柔らかい
柔らかくて温かい感触を感じた
葉子の体は冷たいし皮膚はちょっと固い
葉子ではない

そう思ったが…


葉子「やっと起きた」

寛一「…誰」


そこにいたのは何も身につけていない
真っ裸の見知らぬ女性

その接し方から
前に仕事をした人かもしれない
だけど寛一は仕事をした人の顔は絶対に
忘れない

でも彼女の顔に見覚えはなく
完全に初対面だった


寛一「初めて見る顔だけど…仕事の依頼
ならちゃんとアポ取って」

葉子「彼女なんだからそんなの必要ない
でしょう?」

寛一「彼女って誰の」

葉子「寛一の」

寛一「…」


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