
ペットではなく家族です。
第7章 葉子の場合
ひかり「若気の至りだけどこのタトゥー
は苦楽を共にしてきた同志みたいなもの
で…」
寛一「同志か…」
ひかり「マネージャーからはタトゥーは
イメージが悪いから絵のモデルする時は
見えないように手で隠せって言われたけ
ど、でも私…」
寛一「公表したいんだ」
ひかり「はいっ」
葉子「…」
寛一「その結果、どうなるのかわかって
る、もし失敗したら…」
ひかり「その時はその時です、その先は
自分で切り開きます」
寛一「…わかった、すぐに準備する」
ひかり「ありがとうございます」
葉子「何、どういう事」
寛一「…」
葉子「寛一?」
それからすぐ
全ての予定をキャンセルし
寛一はひかりのヌードを無事描き上げた
胸元の蝶を強調させ
下半身はわざと影をつけて隠し
モノクロだけどモノクロだから味のある
最高の絵を
