テキストサイズ

ペットではなく家族です。

第9章 クロ様の場合



朱美「ゴホッ…っ…」


気持ち悪くて
気持ち悪くて気持ち悪くて

だけどその場から動く事も出来なくて
そのせいで余計気持ち悪くなり
悪循環で…


朱美「…!?」

カラス「水、持って来たから」

朱美「…」


いつの間に戻ったのか
水入りのバケツを持った俺様君がいた

その表情から彼なりに反省し自分の事を
心配して戻ってくれたようだが
だけどバケツは…


カラス「水飲めよ」

朱美「…」

カラス「冷たい内にほらっ」

朱美「…ぅんっ」


動き回る体力もなく
バケツの水を手で掬い一口飲んだ
冷たくて喉越しのいい水が気持ち悪さを
一気に無くした

生き返る気分だった


朱美「…ありがとう…」

カラス「少しは気分良くなった?」

朱美「…ぅんっ」

カラス「じゃあ俺様は外にいるから何か
あったら」

朱美「ここにいて」

カラス「…」

朱美「…もう…大丈夫だから…」

カラス「あ、うんっ」

朱美「…」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ