
ペットではなく家族です。
第11章 コウの決別
コウ「これダサっ…」
奈穂子「文句言わない、時間ないんだか
ら早く行くよ」
コウ「は~いっ」
奈穂子「…」
人間の姿だったが
コウは以前と同じように真っ裸
とりあえず手短にあったお古の作業服を
着せた
だけどお古だけあって色も抜け
ボロボロでダサい
でも仕方がない
今は我慢してもらうしか…
コウ「…」
奈穂子「何してるの、行くよ」
コウ「…あぁ」
奈穂子「少し歩くけど頑張ってね」
コウ「近いの?」
奈穂子「30分くらい、そこに園専用の
お墓があるの、そこにメイのお墓もある
から」
コウ「…」
専用の出口から外に出ると
30分ほど歩いた場所にある草原
辺り一面、緑で埋め尽くされた園専用の
お墓に到着した
コウ「園の近くにこんな場所があったん
だ、知らなかった」
奈穂子「園で働いてる人やお客さん達と
協力してここにお墓作ったの、ここから
なら園内を見渡せるから」
コウ「…」
奈穂子「寂しくないでしょう?」
コウ「…そうだな」
