ペットではなく家族です。
第14章 クロ様の覚悟
朱美「…」
クロ様「眠れないのか?」
朱美「…ぅんっ…こんな静かに眠れる夜
久しぶりなのに」
クロ様「…」
家にいる時は
毎晩、義父に悩まされていた
夜が怖くて部屋に近づいて来る足音や
義父の息遣いが聞こえると
体が震え涙が出た
怖くて怖くて…
朱美「…!!」
クロ様「あいつはここにいない、だから
大丈夫だよ」
朱美「…ぅ、んっ…」
落ち着かせるように
朱美を抱きしめてくれたクロ様
だけど…
朱美「…」
クロ様「ごめん、まだ怖いよな」
朱美「ちょっと…ね…」
クロ様「…」
相手が誰であっても異性に触れられると
体が過剰に反応してしまう
クロ様でも…
クロ様「ゆっくりでいいから」
朱美「…」
クロ様「おやすみ」
朱美「…おやすみなさい…」
クロ様「…」