ペットではなく家族です。
第19章 朱美の結末
そしてついに…
朱美「クロさ、ま、ぁ…!?」
その時がきた
結局、運命は変わらなかった
朱美「あ…ああ…あ…」
朱美は歩道橋を
階段を踏み外し地面に落下した
衰弱しきった朱美には手すりを掴む事や
受け身を取る事は出来ず
頭から思い切り…
朱美「あ…っ、ああ…」
大量の血が
地面一帯を赤に染めていく
近くにいた誰かが声をかけてくれたが
その声は届かず…
朱美「…あ、っ…」
自分は死ぬのかも
でも不思議と死の恐怖はなく
色々と疲れたから早く終わりたかった
だけど最後に…
朱美「…クロ…様ぁ…」
クロ様に会いたい
最後にもう一度会いたかった
すると薄れゆく意識の中、朱美の視界に
クロ様が…
朱美「クロ様…良かった…」
死に際、クロ様を見つけ
安心したのか笑顔で息を引き取った朱美
だけど死に際に見つたクロ様は
クロ様ではなく野次馬の中の一人だった
残念ながら…