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ペットではなく家族です。

第20章 愛莉の結末



愛莉「お母さん、沢田さんと付き合うの
かな」

亀吉「それはないと思う」

愛莉「何で?」

亀吉「恵の一番は今でも吉蔵だしそれは
きっとこれからも変わらない」

愛莉「…そっか」


娘としては嬉しいが
正樹の事を思うと少し複雑で
色々してもらったのに申し訳ない気持ち
になった


愛莉「…ねぇ」

亀吉「?」

愛莉「私達、いつまでここに座ってれば
いいの」

亀吉「寒い?」

愛莉「そうじゃないけど…」


二人がいるのは公園
お金もない、でもまだ帰れない
公園のベンチに腰掛け時間が過ぎるのを
ただ待った


愛莉「…!!」

亀吉「どうしたの?」

愛莉「えっ?あ、ううん、何でも」

亀吉「なんか眠くなるね」

愛莉「…」


亀吉は気づいていないが
向かいの右斜めの方向にカップルがいた
少し派手目なカップルで腕を絡め
寄り添うように…


愛莉「!!」


公園なのに
公共の面前なのに
カップルは手を絡め腕を絡め
人目も憚らず濃厚なキスを何度も繰り返
していた


愛莉「…っつ…」

亀吉「…」


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