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ペットではなく家族です。

第5章 アポロの場合



赤沼「よし、じゃあそろそろ」

香織「赤沼さん」

赤沼「?」

香織「実はずっと言えなかったんですけ
ど私、少し具合が悪くて…」

赤沼「それは大変だ」

香織「…」


具合が悪いなんて嘘
そう言えば家に帰れると思った

だけど…


赤沼「すぐにホテルの部屋を用意させる
から今夜はそこに泊まろう」

香織「えっ?でも」

赤沼「大丈夫、お金の事なら気にしなく
ていいから」

香織「そうじゃなくて」

赤沼「ホテルに行く前にどこかで食事し
ようか、大事な話しもあるし」

香織「…」


有無を言わさぬ勢いで
強引に捲し立てられてしまい
香織はホテル近くの喫茶店へ連れて行か
れてしまった


赤沼「コーヒーを二つ」

店員「かしこまりました、少々お待ちく
ださい」

赤沼「…」

香織「…赤沼さん…私…」

赤沼「香織…」

香織「…」

赤沼「実は香織に言わないといけない事
があって…」

香織「…何ですか」

赤沼「実は私は結婚しているんだ」

香織「結婚…」

赤沼「結婚して子供もいる」

香織「…」


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