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真弓は 発狂した。

「 ひどい！ ひどい！ この悪魔！ 私と 結婚して1度だって 抱いた事なかったクセに！
あの 女にだけは 勃つ？ バカにするにも 程があるわ！
私は 五年も結婚生活で あなたを支えて来たのよ？
それなのに… それなのに… 引っ越して来たばっかりの あの女に‼︎ 」

真弓は 怒り狂い 常軌を逸して 物を梶原に投げつけた。

「 ごめん… 真弓… 本当に ごめん…」

梶原は 謝り 項垂れるしかなかった。

「 そういう事なら 私も 沢村さんの旦那さんに この事 全て話すわ！ あっちも 家庭が 壊れればいいんだわ！ あははは〜〜！」

真弓は 可笑しそうに泣き笑う。

すると 梶原は 項垂れた頭を上げ 真弓を 壁に押し付け 右手で首を絞めた。

「…うっ…苦し…」

「 お前… 俺に何してもいい… だが もし 舞に何かしたら 殺すぞ… そうしたら… お前と一生 顔は合わせん… なんかした時点で離婚だし 殺す…」

梶原も また狂っていた。

そして 手を離すと 玄関に向かい出て行こうとした。

「… あ！ あなた ごめんなさい！ ごめんなさい！ もう 何も言わないから 離婚だけは しないで！ 家族でいて！
お願い！ 雄介！ 行かないで！ 私達を 捨てないで！」

真弓は 首の絞められた苦しさを忘れ 梶原を追いかける。

だが 梶原は 真弓を一瞥して 出て行った。

「…あ…あなた…行かないで…」

真弓は 玄関先で 突っ伏して泣き叫んだ。