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第3章 ベランダで

「 まぁ… そう…だね。」

「まぁねー あんな かっこいい旦那さんだから 奥さんはすごく尽くすみたいだよー? こんな私と結婚してくれた 主人に感謝してる。
愛してるって! でもさー 旦那さんも どこが良くて結婚したんだろうね? まぁー梶原さんの奥さん 家事は完璧そうだよね?
頼れる おっかさん的な?」 と 由利は笑った。

正直 梶原さんの奥さんは 女性って言うより もう自分達のお母さんみたいな感じだな。
優しいし 尽くしてくれそうだけど 梶原さん 男の色気があるから 性欲強そうだけど 奥さんと 夜の生活はあるのかしら。

まぁー 余計なお世話だね…

「 でも 旦那さんも変わってない? かっこいいかもしれないけど なんか暗いって言うか、 他の保護者と話さないし。
奥さんとしか 話してるの見た事ないよー!
それに 幼稚園の運動会やバザーでと 他の人と関わらないように 目が合わないように 奥さんの陰に隠れてる感じだしね!
ちょっと 取っ付きにくいよね!」

何? 目が合わないように…?
関わらないように 隠れてる…? 嘘だ。

あの人は いつも 私をジッと見てるよ…

もしかしたら 私を見てるなんて 自惚れかもしれないわね。
思い過ごしかもね…

「 んー?舞 梶原さんとこが なんかあったのー?」

「いや! うちのお隣さんだから 聞いてみただけだよー!」

舞は 最後のケーキの一口を頬張った。

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