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第23章 さようなら

梶原は 項垂れるように下を向くと

「 そうか…。でも… 舞… 俺は…俺は… お前と別れたくない。
もう お前なしでは 無理なんだ。
俺 真弓と離婚する。 だから 舞も離婚してくれないか…?…」

梶原は 切羽詰まり 祈るような震えた声で 舞に訴えかける。

「 ごめんなさい。 梶原さん。 私…涼太と梨花を愛してるの…だから…あなたとは 一緒になれないの…」

舞も涙を流して謝った。

「 …嫌だ…嫌だ… 俺は 舞とは 別れない。絶対に別れない…」

そう言うと 両手で更に 舞の手首を壁に押し付け 全身を使って 壁との間に挟み込み 舞を逃げられないようにすると 赤い濡れた唇を 食い尽くすように キスをした。

「…あっ…! イヤっ! やめて!…んっ…」

舞は 体をバタつかせて 逃げようとしたが 背丈のある梶原の力にはかなわなかった。

舞の口内の柔らかい舌を 絡ませ 犯しまくった。

「…んんっ‼︎ イヤっ‼︎ ‼︎』

舞は そう言うと 思いっきり 梶原の舌を噛んだ。

「 痛っ‼︎ 」 梶原が唇を離し ひるんだ隙に 舞は 手首を振り払い 扉の方に走った。

「 舞‼︎ 待って‼︎ 」

梶原が 追いかけて来て 舞の後ろから 羽交締めにした。

「 イヤっ! イヤっ‼︎ 」

舞が 暴れたが 梶原は上着のポケットから 液体を染み込ませたハンカチを舞の口と鼻にあてがった。

「 ああっ! 何?」

舞が そう言った直後に 意識がなくなり グッタリとその場に倒れこんでしまった。




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