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第25章 愛しき人

梶原が 借りた寂れたアパートの一室も 少しずつ薄暗く 影を落としてきた。

少し前から 一旦 後手の紐を解き 舞を綺麗にお風呂に入れてあげた。

ボディソープで洗い 体の隅々まで指を這わす。

泡を流してやると たまらなくなった梶原は 舞の中に挿入した。

何度抱いても飽き足らない 愛おしい舞。

体を綺麗に拭いてあげ、また両手を後手に縛った。

梶原は 全裸の美しい舞を抱きしめ 甘く優しいキスをした。

角度を変え 何度も 舌を絡める。

舞は抵抗もせず 心地よい気持ちでキスを受けていた。

「 俺達… この前 出逢ったばっかりだったのに こんなに何回も体を繋げて愛し合うなんて 思わなかったな…」

梶原が 切なそうな目をして 舞を抱きしめながら 囁く。

「…ん…そうね…」

「 俺は 舞と出逢って 今までの人生が変わった… 結果は 家庭が崩壊してしまったけども

このまま 自分の心を偽って 人を愛する事 笑う事 泣く事 怒る事…
そういう事も知らずに 人生が終わるよりは 最高に幸せだった。」

「…梶原さん…」

「 舞…名字で 呼ばないで…雄介って言って…」

「…雄介…」

「…俺は…俺は…」

梶原の目から 涙がポロポロ流し 舞を抱きしめる腕をギュッと 力を込めた。

「…俺は…お前が…お前が…憎い… 憎いよ…」

「… ゆ…雄介…」

舞もまた 涙をポロポロ流した。

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