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第4章 幼稚園で

「 えーーーー? 舞 なんなんだろうねー!梶原さんの旦那さん!」

由利が 梶原が出て行った方向を見ながら寄って来た。

「 気のせい? なんか 舞の方 見てなかった?」

舞は 震える声で

「 き…気のせいでしょう… 私 何もしてないし…」

「 だよねー!なんだろう。 感じ悪い人だよね!」 と 由利はプリプリと怒っている。

「 梶原さんトコの ご主人は あまり 俺らとも話さないし。 多分 奥さんの姿が見えなかったから 怒ってるんじゃないー?」

渡邊も やれやれと言う感じで 作業を続けた。

やっと みんなも ザワザワと話だし 元の準備に取り掛かった。

その後 夏祭りが始まったが 梶原の姿は どこにもなかった。
奥さん どう思ってるんだろう。 少し 気になってきた。


次の日の月曜日 いつものように バス停に行くと 梶原がまた 後方に立って舞を見ていた。

あ… いる。

舞は 梶原が ジッと 見てるのが わかったが 気付かないふりをしていた。

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