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第9章 Side 梶原雄介

昏睡状態の中で俺は夢を見ていた。

青い空 広い草原に 綺麗な花が 咲き乱れている。

その中で 子供が3人 俺の周りで キャッキャと遊び周り 俺においでと手招きする。

その夢が 繰り返し 繰り返し何度もリピートして 出てくるのだ。

そんな 昏睡状態でベットに横たわってる俺を 真弓は ずっと看病してたらしい。

ほとんどを泊り込み 意識のない俺に身重な体でずっと付き添った。
3日目に俺は やっと意識を取り戻した。

あんな大事故で 意識を取り戻したのは奇跡だと言われた。

医者も母親も 真弓のおかげ お前は彼女によって 命は助かったんだと言われた。

俺は号泣した。

真弓に おろすように頼む為に 車を運転してて事故をした。

これは 俺の罪と罰だ。

夢に出てきた 子供達は 最低な俺が殺めた 子供達だ。
本当 死んでも 償いきれない俺。

だけど 命は助かった。

今までやってきた俺の罪と そんな俺を献身的に支える真弓。

他の遊んでた女達は 俺が事故して 意識不明と聞くと サーっといつの間にか 離れていった。

真弓は…真弓だけは ずっと側にいてくれた。

お腹の中には 俺の子がいる。

俺は 真弓に 結婚してくれと プロポーズした。

真弓は 涙を流して 嬉しい!幸せだ!と言ってくれた。

感謝しても感謝しきれない真弓を 俺は一生幸せにすると誓った。



3ヶ月の入院生活で リハビリをしながら 驚異の回復力で俺は良くなっていった。
無事 退院する事もでき 程なく仕事にも復帰出来た。

みんなに奇跡だと言われた。

大事故で 信じられないくらいに回復し 今まで通りになったが 一つだけ 大きく変わった事があった。

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