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覚醒

第13章 禁忌への招待客Ⅲ

奇嬌な光景を前に、康太は、思春期によく見ていた性夢ではないかと、何度も腕をつねり、目覚めようとするが、これは紛れもない現実だ。

康太はこの状況を承服できないにも関わらず、下半身に煮えたぎるような熱を湛えている自分を、説明することができなかった。

「…どうして…こんなことに…」

ここから、消えたいという気持ちとは裏腹に、ズボンの前は、その存在を主張するかの如く、膨れ上がる。

康太は、気付かれないように右手を股間の上に置き、状況判断ができない無邪気な息子を覆い隠すが、聡は、見逃さない。

「…そろそろ、君の坊やも真実と戯れたくなってきたようだね。さあ、遠慮は要らない。こちらへ来なさい」

「…そんなこと…」

「真実だって、愛しい君に可愛がられたがっている。そうだね。真実。さぁ彼にちゃんとお願いしなさい」

真実は、戸惑っていた。

康太の前で、父に愛される姿を見られることに抵抗は無かったが、康太に愛される姿を、父に見られるのは、無理だと思った。

「どうした?ちゃんとお願いしなさい。こんなに濡れているくせに。この淫らなおま○こを彼にたっぷり嬲ってもらうんだ。さあ、真実」

真実は、震える声で

「…お、お願いします。私の淫らな躰を…いっぱい嬲って下さい…」

真実の言葉で、康太の理性をかろうじて支えていた何かが、音を発てて崩れていく。

「真実、よく言えたね。垣元君、娘の願いを聞き入れてやってくれ」

康太は、ゆっくり立ち上がる。その様は魂が抜けているようにも見えた。

ベッドにくくりつけられた真実に近づく。

真っ赤なロープを纏った淫らな真実の全身を、冷たい視線で舐める。

それは、いつもの優しい康太の眼差しとは違い、まったく別人のようだった。

真実の躰が一瞬、ゾクッと震える。

康太は暫くの間、真実の躰を見つめるだけで、真実には触れなかった。

真実にはその時間が、気が遠くなるほど長く感じた。

「真実…なんて淫らで…なんて美しいんだ…」

絞り出した康太の声は掠れていた。

康太は、いきなり真実の唇を荒々しく吸い、舌を絡めて貪る。真実の舌や唇が千切れんばかりに。

「ンン~ンン!ウグッンン~!」

真実の顔が苦しさに歪む。

「…淫猥ショーの始まりだ…」

聡は、独り言のように呟き、先程まで康太の座っていた椅子に座り、ショーの開演に心踊らせた。

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