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覚醒

第2章 好奇心

その日から、真実は、毎晩のように自慰に更けるようになった。
ベッドの中でするその密やかな行為は、この幼い少女を容赦なく快楽と言う名の沼に、引きずり込んで行った。

家族の誰にも知られてはならない。行為中は、思わず声が出そうになるが、顔を布団に押し付けて、堪えた。

真実のやり方は、もっぱら俯せの態勢で秘部を刺激する方法だ。幼稚性のある自慰だとも言えるが、真実にはこれが一番「イケる」方法だった。

しかし、真実は、このオーガズムが属に言う「イク」という事かどうかも分からない。ただただそのマッタリと躰に走る快感の虜になっていたのだ。

自分のしている行為が「オナニー」だと言うことも知らなかった。

弄っている部分の名称さえ知らない。

男の子の性器はお○ん○ん」と呼ぶけれど、女の子のは、どんな呼び名が付いているのか…。


ある日、両親から仕事で遅くなるという電話があり、真実は、また一人で留守番する事になった。

一人でいると、またアソコがムズムズとしてきた。

もっとエッチな事が知りたくなった真実は、両親の部屋ならきっと何かしら見つけられると思い、いけないこととは思いながらも、再び両親の部屋に忍び込んだ。

TV台は、チェストになっていて、その一番上の引き出しを開けてみた。

仕事の資料等がきちんと几帳面に整理されている。

その隅の方に、ピンク色の可愛い小箱を見つけた。

「あ、お菓子かな」

真実は、箱を開けてみた。

中身はお菓子ではなく、コンドームの小袋が数枚。

それが何なのか分からず、医師である両親が病院で使う医療器具の1つだと思った。

「なぁんだ、お菓子じゃなかったわ」

口を尖らせる。その表情は、まだまだ無邪気などこにでもいる普通の少女だ。

一番下の引き出しには、単行本が、全て背表紙を見せるように並べられている。

その中に一冊だけ、表紙のカバーが裏返しにされた本があった。

真実は、その本を取りだした。ページをパラパラとめくると、浮世絵のような挿し絵が描かれている。

歴史の本なのかと思ったが、よく見ると、浮世絵の男女が行為に及んでいるもののだった。

いわゆる「春画」というものだ。

ドキドキした。

真実のアソコが疼き出す。

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