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BED de 嵐

第1章 P・A・R・A・D・O・X(青緑黄紫×赤)

グシャッと音を立て、俺の手の中のスポーツ紙が潰れた。

智「翔くん…大丈夫?」


智くんが後ろから俺を優しく抱き締めてくれた。


智「とりあえず…座ろ」


俺の手から新聞を取り、ゴミ箱に投げ捨てる。


「………」


ぼんやりと、俺は『堀北真希 結婚』と見出しのついた新聞を眺めた。


智「………もう忘れよう。別れたんだから」


麻里奈の結婚した男は…付き合ってる時から『いつもアプローチされてしつこくてウンザリする』と愚痴を言っていた俳優だった。


………俺と別れて半年。


「簡単に…言わないでよ。5年…5年付き合ってたんだ。結婚だって…考えて…」


智「………」


「あんな事…されなけりゃ…皆に…」


智「ごめんな。でも…愛してるんだよ」


智くんに抱き締められる。


智「でも…翔くんが決めた事だよ?すぐおいら達のとこに戻って来たのも…彼女と別れた事も…おいら達嬉しいんだ…」


「………身体だけでしょ…智くん以外…いつも目茶苦茶だ…止めろっつっても聞かないし…」


俺の手首に残る痣を智くんは撫でる。


智「………3人の愛し方だよ。ごめんな。でも辛い時は…おいらが居るから…おいで」


「ん、あ…」


首筋に吸い付かれ、舌を這わせる。


麻里奈と別れて…たった数ヵ月であんな男と結婚して…俺との5年は何だったんだ…。


でも…分かってる。
俺が悪いんだ。
麻里奈じゃ…満足する事が出来なくなった自分を…。
4人に愛されて得られる快感を忘れられなくなった自分を…。


こんな自分が許せない…。


でも…もう逃れられない。4人の愛から。


「あ、あん…智くん…」


智「愛してる…翔くん…愛してるよ」


俺のシャツに手を入れながら、耳に舌を這わせる。
そんな智くんがクスリと笑ってるのにも気付かずに俺は…その相手にしがみつき、与えられる快楽を貪ったんだ。


終わりの無い愛の渦に…。





ーENDー

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