制服の魔法
第13章 離ればなれ
……ポタポタ
さっきトイレで水かけられたから寒い
今は秋
冷たい風が体を凍らす
『さむぃ…足も痛ぃよ…』
きっと血が出てる
「夏目…。ごめんね何もできなくて…こんなになるまで」
唯がキョロキョロしながら近寄る
「私…友達失格だね」
申し訳なさそうにタオルを渡し、話す唯
『そんなこと…あの時の言葉、嬉しかったよ』
【夏目。私は信じてるから】
この言葉は一生忘れないだろう
どれだけ胸に響いたか
「ハハッ。そんなことない。あそこまで一緒に行こ?」
私達は今までと同じように駄弁りながら帰った
私達だけ、時が進んでないみたい…
唯とは別れ、特別科に向かう
向かうとき、なぜか罪悪感や、憂鬱感が胸をいっぱいにした