制服の魔法
第13章 離ればなれ
「ふんふん♪」
『愉しそうですね。』
「ハハッ、まあね。もう慣れちゃったんだ。独りが。でも、仲間が増えて嬉しい」
ニコッと微笑みなが、庭を進む
『寒いですね…』
今は冬で、肌はすぐに冷たくなる
人なんて誰もいない
「じゃあこれ。」
水森くんは着けていたマフラーを私にかけた
『大丈夫ですよ。それに水森くんが寒くなるし…』
水森くんは頭をポンとたたき
「いーの。」と言って手を繋いでくれた
温かい手…
すると急に、
「雪が溶けると何になるでしょうか?」
いきなりの質問に慌ててしまう
「おーい!」
『あ、えっと水とか…?』
「ぶー」
『違うの?』
「正解は【春】だよ。」
「今の君は雪だね。まだ水にもなれてない。それじゃあ春は来ないよ?」
雪のまま?