
甘く、苦く
第76章 末ズ【Please Kiss Me.】
二宮side
玄関に寄り掛かり、
ふう、と溜め息。
「……ばあか…」
そう呟き、
ずるずると壁伝いに落ちる。
手首から、首元から香る
潤くんの匂い。
…俺すっごい、ドキドキしてた…?
あんなの、初めてのことじゃない。
お泊まりだって、
初めてじゃないけど。
潤くんの家のベッド、
すっごいふかふかで柔らかくて、
そして何より、いい匂いで……
……もう一回、
泊まってもいいかも。
なんて。
この前振られたばかりで、
…いや、失恋したばかりで
こんなにも心が揺れてるって…
俺、軽いのかな…
「……はぁ…」
ダメだ。
前向きに、なれない。
…お願い。
もう俺、恋なんてしたくないから。
この気持ちに、鍵をかけたって
許してくれるでしょ…?
だからこれ以上、
俺を惑わせないでよ…
潤くん……
玄関に寄り掛かり、
ふう、と溜め息。
「……ばあか…」
そう呟き、
ずるずると壁伝いに落ちる。
手首から、首元から香る
潤くんの匂い。
…俺すっごい、ドキドキしてた…?
あんなの、初めてのことじゃない。
お泊まりだって、
初めてじゃないけど。
潤くんの家のベッド、
すっごいふかふかで柔らかくて、
そして何より、いい匂いで……
……もう一回、
泊まってもいいかも。
なんて。
この前振られたばかりで、
…いや、失恋したばかりで
こんなにも心が揺れてるって…
俺、軽いのかな…
「……はぁ…」
ダメだ。
前向きに、なれない。
…お願い。
もう俺、恋なんてしたくないから。
この気持ちに、鍵をかけたって
許してくれるでしょ…?
だからこれ以上、
俺を惑わせないでよ…
潤くん……
