甘く、苦く
第78章 にのあい【Shine.】
それでも、
気持ちが昂ってるのは
俺だけではないみたいで。
いつもより、少し、ほんの少し、
相葉さんも息が上がってる。
すぐに分かっちゃうよ、俺。
相葉さんのことなら、
誰よりも早くわかるよ。
それで、一番に気付いて言ってあげるんだ。
「っ…相葉さ、息、上がって、んね、」
「うるせっ…」
黙っとけ。だなんて、
相葉さんらしくない言葉遣い。
それくらい、余裕がないんだろうなって。
今俺しか見てないんだなって。
「ひゃっ、」
「おしおき、だよ。」
ひさびさ、なのに。
とろりとした液体が俺の蕾に
纏わりついた。
シーツをぎゅっと握り締めて、
快感から逃れようとするけど、
相葉さんの指遣いにはどうしても慣れない。
「ぅあっ、…ぁ、あっ…」
「ニノ、気持ちい?」
「っん、うん、」
正直に気持ちを伝えれば、
相葉さんも応えてくれる。
そんな簡単なことだけど、
俺はいつもできてないから。
でも今日は、特別だよ。
相葉さんにだけ、特別。