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甘く、苦く

第17章 じいまご にのあい【キミとなら】


はあ、やっと終わったぁ…


ニノが家で待ってると思うと、
ミスなんか出来なくて。

だから、今日はノーミスで終わらせてきた。


「ただいまぁ…」


あれ…?
返事ないな…


「ニノ…?ただいまぁ…」


リビングに行くと、ニノがいた。

あ…寝てる…



「…ん…ぅぅん…」

ニノがモゾモゾと動いた。


「…まーく…?
おか…えり…なさい…」

まーくん…
この名前で呼ばれたのはいつ振りだろうか。

「ニノっ!ただいまぁっ!」
「つめてっっっ!」
「寒かったよぉ…」

ニノに思いっきりダイブした。


「…ってぇよ…っ」
「あ…ごめん…」

ニノがむくっと起き上がった。


「もぉ…もぉぉぉぉぉ!
ほんっと、うるさいなぁっ!」

また、この言葉。


「…じ、じゃあ、近付かなきゃいいだろぉっ?
今日だって!昨日だって!いつもいつも!」
「…」

ニノが俯いてる。

「くっつくなよ…」
「…!あぁ、もう!うるさい!
うるさいのに慣れちゃったよ!」

ニノが大声を上げる。

「また、ぶつかるよ…?」
「うるさい…」
「…いいの…?」
「…うるさいっ!」

ニノがぷくっと頬を膨らませた。

「ちょ、かわいい…ニノ…」
「…うるさいっ!///」

今度は唇を尖らせた。

「キス…したくなっちゃったな…」
「っ?!///」

顔を赤くするニノ。

「ね、ニノ…いい…?」
「…なっ、なにが?!」

わかってるくせに…

「キス…したい…」
「…///」
「かず、キス…」
「うるさいっ!///」

俺を睨み付ける。

それ、そそるんだよ?

「しちゃうよ…?」
「う…うるさぃ…」

声が小さくなっていく。

「していいんだね…?」
「いっ、いちいち確認すんな…」
「わかった…」


俺は、ニノの頬に手を添えてちゅっとキスをした。


「っ!!??///」
「しちゃった…ね?」

かわいい…

「まーくんっ!好きですっ!」

ニノがぎゅっと抱き付いてきた。

「かず…俺もだよ。」


愛しい彼を抱きながら、俺は眠りについた。





ー終わりー


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