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甘く、苦く

第80章 にのあい【愛 think so.】

相葉side



「んー…」


たくさん甘えてすぐに寝ちゃったニノ。

……ふふ。
ほんと、子供みたいだなぁ。


俺がニノの寝顔を見て
微笑んでいたら、
今度は「うー」って苦しそうな声が聞こえた。


「……あづぃ…」

「ふふ、暑いねぇ。」

「まーくん暑い…」

「俺ぇ!?」

「うるさいぃ、」


もーやだぁ、って
背を向けられてしまった。

ちょっと寂しくなって、
丸まった背中に手を伸ばしたそのとき。


「…まぁくん、」


今日で一番、甘い声。





─────────────────





「ひゃ、」

「…ん、しょっぱ…」


ニノの首筋をぺろりと舐め上げれば、
ほのかに汗の味。

おでこに髪の毛をくっつけて、
潤んだ瞳でこちらを窺う視線は、
誘惑以外のなんでもなくて。

ドクドクとうるさい鼓動を
止めたくても止められない。


「は、ぁ、」


暑い暑いって言ってたのに、
自分から指を絡ませたり。

終いには、足まで絡ませてきた。


柔らかいニノの太股が当たって、
じわりと汗が滲み出てくる。




…そんな誘い方、
どこで知ったんだよ。

妬くじゃん。

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