甘く、苦く
第84章 櫻葉【Kissからはじめよう】
相葉side
「なぁ、雅紀。」
「ん?」
久々に翔ちゃんと宅飲みしてた。
ソファーに腰掛けて雑誌を読んでいたら
翔ちゃんに声をかけられた。
雑誌を閉じて、振り返ったら。
「好きの反対って、
なんだと思う?」
なんて、急に聞いてきた。
「え?嫌いじゃないの?」
翔ちゃんって、俺以上にバカ?
そんなことを考えていたら、
翔ちゃんが隣に座った。
「え、なにもー。からかってんの?
俺そんなにバカじゃないんだけど〜」
もう、翔ちゃんったら〜なんて
俺が言っていたら、
そっと手を重ねられて
「正解は、…キス。」
「は?なにいって…あ、確かに。」
「…したい。」
「…っは?」
理解ができないし、
いや待って。
顔が近付いてくるし。え、え、ええ?
「え、ちょ、まっ」
俺の意思なんて、ガン無視。
「ん、ふ、」
あれ、待って。
俺たち、男だよね…?
…てか、翔ちゃんのキスえろいな…
酔ってるせいか、
ろくに回らない頭。
気付けば俺だって、
キスに夢中だった。