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甘く、苦く

第21章 磁石【甘えてよ。】

二宮side


「はい、もっと近寄って~」


カメラマさんからの要望。

いやいや、これ以上くっついたら、ねぇ?


「ちょ、ニノ~、
くっつきすぎだってー。」


翔ちゃんが、笑う。


スタッフさんたちは、
「嵐さんはやっぱり仲が良いですね」
だって。

そーだけどさー、俺と
翔ちゃんは特別な関係なんだよ?

なんて、秘密。



「はい、お疲れ様でした。」
「「ありがとうございましたー!」」


俺と翔ちゃんは手を繋いで
楽屋に向かった。


「ねーぇ、翔ちゃん、
聞いて聞いて!」
「なに?」


翔ちゃんはいつも、
甘えさせてくれるよね?


「あのさ、翔ちゃん、
もっと俺に甘えてよ。」
「はぁ?……いいの?
ほんとに?」
「いいよ♪」


俺は手を広げた。


そしたら、翔ちゃんが
痛いくらいに抱き締めてきた。


「ニノ~、もー、大好き。
あー、もう。かわいいしかっこいい。
離れたくない~」


わーぉ。


こんな翔ちゃん、初めて見た。


いつも、クールで完璧なキャラだからかな。

キャラが安定すると、
どうしても、今、目の前にいる
櫻井翔が本物かどうか分からなくなる。


「もー、ニノ大好き。
あったかい。んー…」
「ふふ、翔ちゃん、たまには
こーやって、甘えてね?」


ちゅっとキスをしたら、
まだ足りないのか唇を尖らせてる。


ほんと、かわいい♪


「翔ちゃん、大好き!」
「俺も~♪」


俺たちは次の撮影まで
ずーっといちゃいちゃしてた。

翔ちゃんが甘えるって言うのも、
なんか、新鮮でいいかな。

これからも、なんかあったら、
甘えさせてくれるだけじゃなくて、
甘えてね?翔ちゃん。






ー終わりー

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