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甘く、苦く

第22章 末ズ【天使で小悪魔な君。】session 1

二宮side


「和、起きて?」
「ん…潤くん…?」

撮影で疲れて寝てしまった俺。

もっと、しっかりしないと…!

「お家、ついたよ?
ほら、起きて。」
「やだぁ…潤くーん
連れてって~?」


きゅーってくっついて
離れないでいると、
やれやれ、と言いながら抱っこしてくれた。


「もー、ほんとに和は
甘えんぼさんだなぁ。」
「えへへー♪
潤くん、だーいすき。」


ちゅっと頬っぺたにキスをする。

そしたら、潤くんの顔が赤くなった。


「えへへ、潤くん、かわいい」
「もー、恥ずかしいから。
監視カメラに映ってるんだよ?」


いーじゃん。別に。

見せとけばいいでしょ?


「はい。ついたよ?
じゃあ、また明日…」
「いや!潤くん、
泊まってくの!返さないから!」


潤くんの腕を掴んでいると、
諦めたのか、誰かに電話をした。


「ごめんね?翔ちゃん…
和が我儘でさ。ははっ…」


翔ちゃんか…


って!俺はそんなに我儘じゃない!

…と思う……




「うん。また明日。
ほんとに今日はごめんね?
また明日でもいいかな?…うん。ありがとう。
じゃあ、おやすみー」

ふぅ、と息を吐いて、
俺を見る潤くん。


「潤くん、ありがと♪
だーいすき!」
「はー、もう、ほんっと我儘。」


む、酷くない?
我儘じゃないもん!!!



「翔ちゃんと何する
予定だったの?なーに?」
「え?あのさ、ソロの演出のこと。
それを話ながら飲もうって言われてたんだけど…」
「俺が邪魔しちゃったからぁ?」
「明日になったってわけだ。
よく分かってんじゃん。」


ぐりぐりと頭を撫でられた。

俺よりおっきな手があったかくて、
心地いい。


「もー、ほんと和の我儘に
振り回されてるよ…
今日はどーせハンバーグだろ?」
「おっ、よく分かってるね。
当たり♪一緒に作ろ?」


にこっと笑うと、潤くんは
はぁっと深くため息をついた。

なになに?

そんなに俺、我儘だと
思われてるのー?


「ねーぇ、機嫌直してよ?
ご飯、仲良く作れないでしょ?」
「はいはい。作りますか。」


潤くんはワイシャツのボタンを
少しはずした。


もー、ほんと、かっこいい♪

俺は潤くんにキスをした。

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