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甘く、苦く

第28章 翔潤【Merry Christmas】

松本side


せっかく、今日の為に
いろんなこと計画してあったのにさ。


翔さんは分かってないんだよ。


結局、自分の思い通りになれば、いいんでしょ?
俺のことなんて、考えてないじゃんか。


「じゅーん。もう、行こうよ?
出てきて?イルミネーション終わっちゃうよ?」


いいよ。別に。


翔さんが行きたい訳じゃないんでしょ?
俺は、翔さんが行きたいところに行きたい。


けど……レストランなんて、いつでもいける。
なんなら、翔さんの誕生日にいけばいい。


「潤、分かった。
お前はずーっと、そこにいるつもりなんだな。
俺はクリスマスを楽しんでくる。
意地張ってると、いいことないからな。」


口調だけで翔さんが怒ってるのが分かった。


やっちゃった……


バタン、と扉が開いて閉まる音が聞こえた。


……置いてかれちゃった。


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