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甘く、苦く

第38章 お山【どんなときも】session 2

櫻井side



朝起きたら、隣にさとっさんの姿はなくて。


朝ご飯作ってんのかなぁって思って
リビングに行ったらさとっさんはいなくて。


どこいったんかなぁって呑気に思ってたら
もう撮影の時間。


…どこ行ったのかな。


朝ご飯は作ってあるし、
服だって用意されてる。


なのに、さとっさんがいない。


心配になってきて電話かけようと思ったら
玄関から「ただいま~」ってさとっさんの声がして。


俺が玄関に言ったら、
マフラーぐるぐる巻きのさとっさんがいた。


「どこ行ってたんだよ」

「お散歩~」



…ほんと、呑気だな。


俺が心配したのもしらないんだろうな。


さとっさんは「翔ちゃん行くよ」って
もう準備してて。


いや、俺まで準備できてないから。



「もー、遅いよ」

「ごめんごめん。
もーちょっと待って」



俺が慌ててご飯食べて、
器を水に浸しといて、歯磨きすればもう完璧。



「さとっさん、行こ?」

「その前に、行ってきますのちゅー」


さとっさんが背伸びしてキスした。


…かわいい。



「ふふ、間抜けな顔笑」

「もー///行くよ」



さとっさんのあったかくてちっちゃい手を
握り締めて駐車場まで歩く。



今日は仕事午前中で終わりだから、
午後はゆっくりできるかな。

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