甘く、苦く
第39章 大宮【それはやっぱり君でした】
智が僕に遺したスケッチブック、
怖がらず、もっと早く開けばよかったかな。
「ね、また歌えるようになったんだ」
今度、君のために歌うから……。
其処にいるなら…聞いててよ。
そして…いつかは君の傍に…いくから。
待っててね、智…
「ニノー、用意できた?」
「んー、あとちょっとー」
今日は君の命日。
翔ちゃんと二人でいくよ。
「はい、いくよー」
「はーい」
あれから、翔ちゃんと話したんだよ。
君のことで。
翔ちゃんはね、真剣に聞いてくれたよ。
相談にだって乗ってくれた。
「ニノ、花持ってきて」
「はーい」
君が好きなベゴニア、持ってきたよ。
『片想い』『愛の告白』『親切』『幸福な日々』
この四つの花言葉。
当てはまらないのもあるけど、
今の僕にはぴったりだよ。
「ニノ、まだー?」
「ごめん、今行くー!」
智、僕が幸せになっても恨まないでね?
僕は、君の幸せのために、
何度でも歌うよ。
ー終わりー
怖がらず、もっと早く開けばよかったかな。
「ね、また歌えるようになったんだ」
今度、君のために歌うから……。
其処にいるなら…聞いててよ。
そして…いつかは君の傍に…いくから。
待っててね、智…
「ニノー、用意できた?」
「んー、あとちょっとー」
今日は君の命日。
翔ちゃんと二人でいくよ。
「はい、いくよー」
「はーい」
あれから、翔ちゃんと話したんだよ。
君のことで。
翔ちゃんはね、真剣に聞いてくれたよ。
相談にだって乗ってくれた。
「ニノ、花持ってきて」
「はーい」
君が好きなベゴニア、持ってきたよ。
『片想い』『愛の告白』『親切』『幸福な日々』
この四つの花言葉。
当てはまらないのもあるけど、
今の僕にはぴったりだよ。
「ニノ、まだー?」
「ごめん、今行くー!」
智、僕が幸せになっても恨まないでね?
僕は、君の幸せのために、
何度でも歌うよ。
ー終わりー