甘く、苦く
第46章 磁石【move on now】session1
二宮side
「二宮くんっ、二宮くんっ…はぁ…」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が
暗闇の中、響いている。
俺は知らねぇおっさんに
体を貸してやってる。
「ああっ、二宮くん、いいよ…」
「あっ、あぁ……っ」
早く終わって欲しい。
さっさと帰って寝たいし、
今日何人相手してると思ってんだよ。
そんな俺の思いが伝わったのか、
おっさんは俺のナカに欲を出した。
気持ち悪い、と思っていたのは
最初の頃だけ。
「お金、出してよ……」
「はい。キッチリ20万ね」
俺は紙袋の中の福沢諭吉を見て、
口元が緩んだのがわかった。
こんなことして、楽に金が稼げるなんて
安いもんだな。
「じゃ、また。
この番号に連絡して。
すぐに来るからさ。」
「また、頼むね二宮くん」
俺はおっさんに頭を下げて、
夜道を歩いた。
俺、なにしてんのかな。
そーやって考えたこともあった。
けど、人生楽しんだもん勝ちだろ?
こーやって楽に金稼いで
好きなように生きる。
こんな幸せなこと、ないだろ?
可哀想?
俺が?
そんな風に思ってんの、
猫被ってるような連中が言ってんだよ。
可哀想なんて言われ慣れてるよ。
だって、俺は社会のクズだから。
ゴミだから。
売春やってさ、幸せを感じるなんて、
俺、おかしいだろ?
おかしいって思ってもいいよ。
だって、自覚してるから。
「二宮くんっ、二宮くんっ…はぁ…」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が
暗闇の中、響いている。
俺は知らねぇおっさんに
体を貸してやってる。
「ああっ、二宮くん、いいよ…」
「あっ、あぁ……っ」
早く終わって欲しい。
さっさと帰って寝たいし、
今日何人相手してると思ってんだよ。
そんな俺の思いが伝わったのか、
おっさんは俺のナカに欲を出した。
気持ち悪い、と思っていたのは
最初の頃だけ。
「お金、出してよ……」
「はい。キッチリ20万ね」
俺は紙袋の中の福沢諭吉を見て、
口元が緩んだのがわかった。
こんなことして、楽に金が稼げるなんて
安いもんだな。
「じゃ、また。
この番号に連絡して。
すぐに来るからさ。」
「また、頼むね二宮くん」
俺はおっさんに頭を下げて、
夜道を歩いた。
俺、なにしてんのかな。
そーやって考えたこともあった。
けど、人生楽しんだもん勝ちだろ?
こーやって楽に金稼いで
好きなように生きる。
こんな幸せなこと、ないだろ?
可哀想?
俺が?
そんな風に思ってんの、
猫被ってるような連中が言ってんだよ。
可哀想なんて言われ慣れてるよ。
だって、俺は社会のクズだから。
ゴミだから。
売春やってさ、幸せを感じるなんて、
俺、おかしいだろ?
おかしいって思ってもいいよ。
だって、自覚してるから。