
甘く、苦く
第50章 お山【君のためにできること】
櫻井side
どこをどうやって
通ったのかも覚えてない。
気付いたら家に帰っていた。
いつもなら、
笑顔が愛くるしい
俺の恋人が隣にいた。
なのに今日はいない。
理由はわかってる。
自分のことばかり考えて、
人のことを考える
余裕がなかったから。
「…はぁぁぁぁ。」
深い深い溜め息をつく。
きっと、深海より深い。
俺らの障害になっていたのは、
…さとっさんの気持ちとかじゃなくて、
俺、だったのかな…。
だから、結婚を拒んだ?
『好きにすればいい。』
…あの顔と性格からは
考えられない尖った言葉。
それを言わせたのは、
俺、だから…。
あの人からその言葉を言わせたのは
俺だから…。
静まり返っているリビング。
窓からは夕日が差し込んでいる。
こんな空間なのに携帯電話から
軽快なリズムが流れる。
「…もしもし。」
「あっ、しょーちゃんっ?
俺だけどさ、リーダー今日家に泊まるってー。
心配しなくていいからねー。
んじゃ、またねー。」
そこで切れた。
…相葉くんの家に行ったのか。
そうか。
あなたが好きにするなら、
俺も好きにするから。
どこをどうやって
通ったのかも覚えてない。
気付いたら家に帰っていた。
いつもなら、
笑顔が愛くるしい
俺の恋人が隣にいた。
なのに今日はいない。
理由はわかってる。
自分のことばかり考えて、
人のことを考える
余裕がなかったから。
「…はぁぁぁぁ。」
深い深い溜め息をつく。
きっと、深海より深い。
俺らの障害になっていたのは、
…さとっさんの気持ちとかじゃなくて、
俺、だったのかな…。
だから、結婚を拒んだ?
『好きにすればいい。』
…あの顔と性格からは
考えられない尖った言葉。
それを言わせたのは、
俺、だから…。
あの人からその言葉を言わせたのは
俺だから…。
静まり返っているリビング。
窓からは夕日が差し込んでいる。
こんな空間なのに携帯電話から
軽快なリズムが流れる。
「…もしもし。」
「あっ、しょーちゃんっ?
俺だけどさ、リーダー今日家に泊まるってー。
心配しなくていいからねー。
んじゃ、またねー。」
そこで切れた。
…相葉くんの家に行ったのか。
そうか。
あなたが好きにするなら、
俺も好きにするから。
