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甘く、苦く

第55章 にのあい【俺だけのDisco Star】

相葉side



ニノの規則正しい寝息。

柔らかい頬っぺたを
指の腹で触る。


どんどん沈んでく指。

…と、高まる緊張。


もし、ここでニノが起きたら。


…なんて、考えたり。



「…ほんっと、綺麗…」



さっきまで俺を襲ってたのが
嘘みたいに可愛い顔。


でも、そんなニノの顔を見れるのは
きっと俺だけだから。


無理矢理付き合わされたけど、
どっぷりハマったのはこっちの方だった。




ニノの知らないところをたくさん知れた。
ずーっと一緒にいる。

それだけで幸せだもん。



今の俺には、十分すぎるんだ。


「喉、渇いちゃったなぁ…」



寝室から出ようとしたら、
カタンって音がして。

振り向いたら、
ニノの顔がすぐ後ろにあった。



「っ…わぁあ!

ど、どうしたの?」

「…寒い。」

「へ?」

「雅紀がいないと、寒い。」



ぎゅっと俺にくっつき、
力が込められる腕。


とくんっとくんっと
聞こえてくるニノの心音。

…あったかい…。




…じゃなくって!


「喉、渇いたから…」

「俺も、いく」


ぎゅーっと向き合って抱きついてたけど
ニノが抱っこって言うから。

お姫様抱っこして、
冷蔵庫まで来た。




…あ、ニノ、寝ちゃいそう。


急いでミネラルウォーターを飲んで、
ニノを担ぎ、寝室に戻った。

午前三時。


いつもなら、まだ寝てる。

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