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甘く、苦く

第55章 にのあい【俺だけのDisco Star】






『好き』

という気持ちは、
なんだか病のようで。


俺の性格がそうしているのか、
とにかく一緒にいたくて、
一緒に笑っていたくて。

他のヤツとなんかじゃなくて、
俺と。


…雅紀が、俺と体を重ねないのは、


……他に、好きなヤツが
できたから?


…翔ちゃん?
…大野さん?
…潤くん?

それとも…伊野尾、とか。

いや、そもそも同姓じゃなくて、
異性……?



悶々とした気持ちのまま、
収録が終わってしまった。

話を吹っ掛けられたのに、
いつも口数の少ない大野さんよりも
喋らなかったのかもしれない。




「ニノ、どうしたの?」

「…」



コトの張本人が
ひょっこり顔を出してきた。

……気楽なもんだ。



「ねぇ、ニノ……」

「…雅紀は、」

「うん?」

「俺のこと、
ほんとに好きなの?」

「あ、当たり前じゃん!
ニノ以外に好きな人なんて、
いないよ!!」


じゃあ…



じゃあ、なんで……



なんでだよっ…

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