甘く、苦く
第59章 大宮【Gimmick】
大野side
「ふぃーっ、ただいまー」
玄関に荷物を下ろして
そのまま座り込む。
「ちょっと智!
そこ邪魔!」
「いてっ」
姉貴に頭をコツンっと
叩かれた。
「いてえよ!バカっ」
「バカじゃないわよ!
あんたよりいい高校
出てるんだからっ」
「くっ…」
姉貴は頭がいい。
かなり。
暗号みたいな数学の問題も
さらさらーっと
一瞬で解いてしまう。
こえーんだよな。
うちの姉貴。
「…あ、智、これ。」
「んぁ?」
「間抜けな声出さないの。
ほら、これ」
和くんに渡してあげなって
言われた。
…あ、そうじゃん。
お土産。
「ごめん、ちょっと
行ってくるわ。」
「はいはい…」
呆れた顔した姉貴。
でも俺は、和に会いたくて。
…そう、これは恋だから。
でも、叶うはずのない
恋なんだ。
こんな恋、苦しいけど。
付き合っちゃ
いけないんだ。
好きになった方が負けの
ゲームだから…
「ふぃーっ、ただいまー」
玄関に荷物を下ろして
そのまま座り込む。
「ちょっと智!
そこ邪魔!」
「いてっ」
姉貴に頭をコツンっと
叩かれた。
「いてえよ!バカっ」
「バカじゃないわよ!
あんたよりいい高校
出てるんだからっ」
「くっ…」
姉貴は頭がいい。
かなり。
暗号みたいな数学の問題も
さらさらーっと
一瞬で解いてしまう。
こえーんだよな。
うちの姉貴。
「…あ、智、これ。」
「んぁ?」
「間抜けな声出さないの。
ほら、これ」
和くんに渡してあげなって
言われた。
…あ、そうじゃん。
お土産。
「ごめん、ちょっと
行ってくるわ。」
「はいはい…」
呆れた顔した姉貴。
でも俺は、和に会いたくて。
…そう、これは恋だから。
でも、叶うはずのない
恋なんだ。
こんな恋、苦しいけど。
付き合っちゃ
いけないんだ。
好きになった方が負けの
ゲームだから…