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甘く、苦く

第59章 大宮【Gimmick】

二宮side



ピンポーン♪



…こんな時間に、
誰だろう。

宅配…?


疑問を抱えながら
ドアを開けた。


そしたら…

俺の大好きな笑顔があった。


「和っ、ただいまっ!!」

「さ、智?え、どうしたの?」

「えへへ、お土産届けに来た~」


呑気な声でそういう智は
いつもみたいに柔らかく
笑う。


きゅんっと体の芯から
熱くなっていく。


…やだ、またこれ…


智のこと考えるだけで
体が熱くなるのに、
本人を前にしたら
もっと体が熱くなる。


「和?どうした?
クッキー嫌いだったけ?」

「…あ、いや、違う、」

「じゃあなんだよー!
俺、なんかしたー?」



…違う、違うから。

こんな関係、
終わりにしたいのに…



智が前にいると
そんなこと言えないっ…


「…ねぇ、和、」

「ん?」

「…上がって、いい?」


智の言葉に、
体が燃えるような
感覚がした。

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