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甘く、苦く

第60章 にのあい【取り扱い説明書。】





「ね、ニノ…」

「や、やだ…」

「こっち向いて~?」

「絶対やだ!」


…む。

こういうときは、
ちょっと強引にやれば
ニノはすぐ承諾してくれる。


「こっち向けってば。」


耳元に唇を
ぴったりとつけて
そう言ったら、


もっと顔を赤くして
俺を潤んだ瞳で見つめる。


「…相葉、くん…」

「ねえ、キスしよ?」


耳元の唇は離さないで
まだくっつけたまんま。

そしたら、ニノの口から
「はぁ…」って
色っぽい声が聞こえた。


「耳元だけで
感じちゃったの…?」


って意地悪を言えば


「違う、」


って余裕の無さそうな
声が聞こえてきた。


…ふふ、可愛いヤツ。


「ねぇ、ニノ…」

「…ねっ、耳、やだぁ…っ」


耳元で囁かれるのが
とうとう我慢できなく
なってきたのか、

ニノはぐるんっと
頭を回転させた。


「相葉くんの顔…
見えないから…」

って、
俺と向き合うように
体を向けてきた。




…やば。

なにこれ。


ほんっと…

どこまでも可愛いんだから。



にのの
火照った体。

それに、柔らかい手足。



もうすべてのものに、
トリコになっちゃってて。

離れらんないし、
離れさせない。



「はぁ、ん、んん、」


にのの柔らかい唇に
優しく口付けて、

また、今夜も
甘い甘い時間が始まる。





ー終わりー

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