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甘く、苦く

第61章 櫻葉【恋、始めてみました。】






これが恋って気づいたのは
かなり前。

…俺の千葉の時。

そのときから、
ずっと恋してる。
そのときから
好きで好きでたまんなくて。


…翔ちゃんと見た、
あの夕陽が忘れられない。
忘れたくないいい想い出なんだ


「相葉さん、これ

…って、どうしたの?
顔赤いよ?」

「え、そうかな…?
風邪引いたかなぁ。てへっ」

「てへっ、じゃないでしょ。
しっかりしてくださいよ…もう。」

「ふふ、大丈夫。」


大丈夫。うん。

翔ちゃんのこと考えてるから
顔が赤いだけ。

…別に体調なんて
悪くないし。

どうせ寝れば治るし。



「ねえ、相葉さん。
やっぱりおかしいよ。

医務室行かない?」

「えー?大丈夫だよ。
全然…こんなの、
よゆーって感じ…」


…大丈夫。

みんなに迷惑かけちゃダメだ。
俺、まだ全然出来てない。
みんなより遅れてるから…


もっともっと頑張らないと。


「あ、相葉さん!!」



その言葉を最後に、
俺の意識は途切れてた。

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