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櫻井side



相葉くんの引きつった顔。

…あれ？
俺の勘違い？



「ちょ、調子どう？」

「あ、うん。
大分楽にはなった…と思う」

「そ、っか…」


言葉が詰まる。
言いたくても言えない。


言ってもどうゆう反応
するのかわかる。


…好きだから。


「あの、さ。
…ごめん。翔ちゃん。
帰ってもらっていい？」

「っえ…」

「ほんとごめん…
移したくないんだ…

ニノにも言われたんだ。
お前が体調崩すと
迷惑かかるからやめろって。」


…また、ニノが出てくるんだ。
……今いる俺よりも
今いないニノの方が存在が
でかいんだ。

…辛い。


「…あー、うん。
わかった。

じゃあ帰るわ。」


元気になってね、て
言ってから背を向けた。

ぐっと下唇を噛んで
帰ろうとしたその時。


「……翔ちゃんっ…
やっぱり、やだ…」


って、後ろから聞こえた。


「俺、一人でいるの怖い…
死にたくないよぉっ……」

「ばっ、バカ！
縁起でもないこと言うな！」


慌てて駆け寄り、
相葉くんを宥める。

わんわん泣き始める
相葉くんを優しく抱き締めた。


「しょーちゃぁん…」


ずるずると鼻水をすする音が
聞こえる。

俺よりでかいくせに、
こんなに甘えん坊で弱くて
華奢で、脆くて。