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甘く、苦く

第61章 櫻葉【恋、始めてみました。】






多分俺は、
今までこんなに
愛した人はいなかった。

そりゃ、好きだな、と
思う人はいた。

結婚したいな、と
思う人だっていた。

だけど、

相葉くんみたいに
大切にできなくて。


『あなたは仕事が
恋人じゃない。』

なんて言われた。


…違う。

わかってほしかった。
俺が忙しいってことを

そりゃ、彼女だって
忙しい日々の合間を縫って
俺のところに来てくれてた。

でも。
俺だって芸能活動をしているから
それなりに人気だから、
忙しくて。
反省はしてる。


「…しょーちゃん?」


キョトン、とした顔を
俺に向けて
またニコニコと微笑む相葉くん。


…こうやって、
微笑みかけてくれるだけで
俺はこんなにも幸せになれるのに。


「…あ、そうだ。
今度のオフは
ここに行こうよ。」

松潤から貰った〜なんて
幸せそうにいう相葉くん。


「そうだね。
楽しそうだね。

一緒に行こうか。」

「うんっ、そうしようねぇ〜」


素直に感情を
ぶつけてきてくれる
相葉くんが、本当に大切で。

もう失敗しない。


だってこれは…

俺の初めての
ちゃんとした恋愛だから。

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