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甘く、苦く

第62章 大宮【素直に】






「っあ、」


急に大きな声を出して
体がびくっと大きく動いたと
思ったら、


手にべったりついた
白濁。


「あーあ、イっちゃった?」

「ん、」


肩で息をする智を見て
無性に抱き締めたくなった。


「…ニノ?」

「ん?」

「どーしたの?」

「…抱き締めたくなったから、
抱き締めてるだけ」

「めずらし、ふふ、」


可愛らしく、可憐に笑うその姿が
いつか誰かに盗られてしまうんじゃ
ないか、なんて考えてしまう。

男でも、女でも可能性はある。


そんなこと考えてたら、
智が


「俺、やっぱりニノが
一番だよ、

メンバーも大事だけど
ニノが一番だからね」



…俺の欲しい言葉を、
コイツは全部くれる。


「あぁ、俺もお前が
一番だから安心しろ」

「うん、」



また、唇を重ね合わせた。

今度はゆっくり、優しく。

何度も角度を変えてやる。




「んっ、に、」


うるさい唇は塞いで
体を押し倒す。

沈む体を見下ろしてるだけなのに
ゾクゾクする──…

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